ブログが存在しなかった頃。

 あの頃、ウェブサイトひとつ作ることは相当に大変なことだったんですよね。何しろHTMLを覚える必要がありましたから。

 しかも更新するためには一々ファイルを書き換えてFTPソフトでアップロードしなければならないという、いま考えるとよくそんな面倒なことを地道にやっていたものです。

 ぼくがはてなを使いはじめたのはかなり初期のことで、その頃はまだweblogという概念も一般的ではありませんでした。

 しかし、とにかく、文章を更新するシステムとしては画期的に便利でした。それまで1分かかったことが、5秒で終わる。すばらしいですね。

 ただ、やはりこの形式にも一定の限界があることもたしかで、その弊害はすでに見え始めているように思います。

 そのひとつがいわゆる「炎上」ですね。コメント欄をだれにでも書きこめるように開放しておくことは、罵倒コメントに対するディフェンスがほとんど存在しないことを意味しています。

 コメント欄はひと言程度のメッセージを受け取るためには便利ですが、基本的に中途半端な存在なので、将来的には別のシステムへ移行していくのではないかと思います。

 というか、早く移行してほしい。ネットを使ってフェアでオープンなやり取りをすることのむずかしさはたぶんネット利用者の過半が感じているものでしょう。より便利なシステムよさっさと表れろ、とねがっています。