見えない技術。
スポーツってなんでもそうだと思うんですが、一定以上の実力になってしまうと、素人からはうまい下手が分からなくなりますね。野口みずきの走りといわれても、元卓球部の私からは「走っているだけじゃん」としか思えません。高校のときに陸上部の友人が顧問と走るときのフォームについて口論になったそうなので、何やらいろいろとありそうだというのは分かるのですが、いったい野口選手の走りのどこがどうなのか、さっぱり分かりません。
分かるのは、卓球の福原愛の走りが素人から見ても下手だということです。小さな頃から横にばかり動いていたからでしょうか。多分、私よりも走るのが下手です。
分かりづらいといえば、卓球もものすごく分かりづらいスポーツです。卓球部員と打ち合ったことのある素人の方は分かると思うのですが、卓球部員が出した変なサーブをラケットに当てて、ボールが明後日の方向に飛んでいってしまった経験があると思います。卓球は、ボールが動いているところと選手のラケットの動きぐらいしか大抵の人は見ないと思うのですが、元卓球部員たちは、ボールがどういう回転をしているかということを想像しながらテレビの画面を見ていたりします。
このボールの回転というのがテレビ観戦者にとっては非常に分かりづらいです。そして、文章でも説明できません。「P2!」を読んでいても分かった人はいないんじゃないでしょうか。このあたり「卓球Dash!!」というマンガではそれなりに分かりやすく描かれています。
それから、その日卓球選手の調子がいいかどうかは、フットワークを見るとだいたい分かります。素人目に見ても、足が元気に動いていれば調子がよくて、足に元気がなかったら調子が悪いです。
そんなこんなで、長距離にも様々な見所があるのだろうとは思うのですが、分かりません。このあたり、テレビ解説者の解説がうまいと楽しめるようになるんですけどね。カーリングの解説の人とか、フィギュアの荒川静香の解説とかみたいに。
P2! ―let's Play Pingpong!― 1 (ジャンプコミックス)
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