「リアル」≠現実世界

 なるほど、西鶴さんは「認知の仕組み」に関しての専門家の方だったのですね。
 それで幾つか納得する部分があります。
 この話題に強い関心を持たれたこともそうですし、かなり厳密に「私(かんで)の認識の仕方」を定義しようとしておられることにも納得がいく部分があります。
 逆にかなりアバウトな書き方をしてしまって申し訳なく思っています。
 と、いうのも、私は普段それと強く認識して、こういう思考を行っているわけではないんですよね。ごく自然に、感覚的に行い、それで補正しきれなかった分について論理的思考で埋めていく、という形になる。その大部分を無意識的に行っているようなものなのです。だから、その過程について深く分析したことはないのですよね。
 そのため、説明として整理がまったくできていないことを申し訳なく思います。すみません。

 前回の話を書いている時に自分の中で何か違和感を感じたのですよね。ただ、昨日の段階ではその違和感の正体が何なのか、判然としなかったのです。
 そのため、話にオチをつけられなくなってしまいました。

 今思うに、その違和感の正体は、「結局ハルヒは現実には存在し得ない」という事実だったんですよね。まぁ当たり前の話なんですけど。
 今日の西鶴さんの文章を読んで、しっくりときた感じがします。
 私がハルヒを殴るのは、どれだけ現実の世界に基づいて想定していても、あくまで私の思考の中でのものに過ぎません。
 だから、「現実世界にハルヒを生成する必要は全くない」のですよね。
 実際、元々の私の発言は、それを想定してはいなかったです。その辺、改めて思い当たった気がします。

 ですから私の思考内=「別の物語内」と定義づければ、前項の西鶴さんの想定であるところの

> 別の物語内にキャラクターを写像するとリアルなキャラクターが得られる。もっと端的にいってしまえば、物語内にリアルが存在する。そういうものかもしれないなと思いました。そしておそらく、ハルヒを殴るのは、その別の物語内でのことなのでしょう。

 という理解は正確であると思います。
 お手数をおかけしました(汗)

 ハルヒを持ってくる世界が、この現実世界と同質であるとしても、実際にハルヒを持ってこれるのは、あくまで仮定の世界であって、現実の世界ではないのですよね。
 そこで私の認識がぶれてしまって西鶴さんの認識を混乱させてしまったのだと思います。申し訳ありません。
 
 それから、二次創作で想定したハルヒの「リアル」は、今思うに、まだ「現実世界に存在しうる」ところまでは行っていないですね。
 世界のご都合主義な部分を取り除いただけ、元のハルヒよりはより現実世界に近づいているものの、いまだ現実世界には存在しえない存在だと思います。
 ただ、私は決して厳密に現実世界に存在しうるリアルだけを求めているわけではありません。
 私の求める「リアル」はそこまで厳密なものではない、と思います。